乙女座（おとめ座）は、黃道十二星座の一つで、春から夏にかけて見られる星座です。日本では、8月下旬から10月にかけて最もよく観察できます。乙女座は、古代バビロニアやギリシャ神話に登場する女神や処女の姿を象徴しており、その美しい星の配置が特徴的です。
乙女座の中心には、明るい1等星のスピカ（Spica）があります。スピカは、乙女座の「麥の穂」を表す星で、青白く輝く美しい星です。乙女座全體は、大きな「Y」の字を描くように星が並んでおり、その中にスピカが位置しています。
乙女座は、黃道十二星座の中でも比較的大きな星座で、天球上で広い範囲を占めています。そのため、他の星座との境界がやや複雑で、隣接する星座にはしし座、てんびん座、うみへび座などがあります。
乙女座は、占星術では8月23日から9月22日生まれの人を指す「乙女座」としても知られています。占星術的な乙女座の特徴は、幾帳面で細やかな心遣いができること、分析力や実務能力に優れていることなどが挙げられます。
天文學的には、乙女座には多くの銀河が存在し、特に乙女座銀河団は天文學者にとって重要な観測対象です。この銀河団は、地球から約5,000萬光年の距離にあり、數千個の銀河が密集していることで知られています。
乙女座は、夜空で見つけやすい星座の一つであり、その美しい星の配置と神話的な背景が、多くの人々を魅了してきました。